第19回
この世に生を受け、ひとりの人間としての営みを振り返りますと、家族や多くの人達のお世話になって育てられる20年が最初の節目ではないかと思っています。
この最初の前半10年、つまり生後10年での、家族、及び身近な環境が「情性」の発露の大変重要な時期であると思います。
何が正しいことか?正しくないことか?何が善いことで、何が悪いことか?
「おはよう」から「ありがとう」等々、日常の人間としての営みの基本的な挨拶が飛び交う情景を身近に体験することで、情操の感度が徐々に身についていくものではないかと思っています。それらが正しい習慣となって、人間としての個々の素養に付加されそれぞれの個性となって、思春期を経て、生成発展へと辿っていくものと思います。
多くの日本の家庭では、幼少期では、親子の情感と温もりの伴う、親による叱咤、や多少の厳しい「せっかん」的なもので子供時代はよくしかられ、誰もがそこではいやが応にも世間的な一般常識からみて矯正させられたものでした。
ただ、やっていいことと、やってはならないことぐらいのほんの小さなことについてでしたが、今は大変大事なことと思っています。
昨今「教育」の国家的問題提起を耳目にしますが、基本的には、一番身近な家庭内、家族内での「躾」から「礼節」及び「善悪」の判断に至るまで、人間本来としての「原理原則」になじむ日常生活からの習慣づくりが大変重要だと思っています。
取締役会長
村岡 正啓
Muraoka Masahiro
同志社大学商学部卒業。
(株)大沢商会を経て、
1985年人材派遣会社創業。
1997年アソート(株)設立。
趣味:ラグビー、ゴルフ、映画、読書