第222回
自己を客観的に観ることの難しさは、古来衆知されてきている事と思っています。その根拠を辿ると、ほとんどが己の来し方に起因しているのではと思っています。
自己の置かれた環境や、片や求めてその環境に浸ったか、それとも自らの見知った現象や経験・体験などが、新たな刺激を育み、従来の感受性や感覚などに日々上書きされ、個人的な資質として成立しているような気がします。
自己固有での判断・行動に反映できる日常は、そう多くは存在しないのが通常かも知れません。それほどに、自己を取り巻く環境の変化や、人びとの感情など計り知れない移ろいの世界は、刻一刻と休むことなく変化していることでしょう。
そのような中、自己の持つ見識なり体験上からの判断が、時勢の変化を観ずして行動している場合もあったりして、結果その場に相応しくない結末を招く恐れも出てくることもあります。
それらから遠ざかることなく自己を知る貴重な機会との確信を持って受けとめることが重要なのでは思っています。短すぎて、何が足らないのか。片や長すぎて何が余計なのか。自己を正しく知る機会は身近なところにあります。
それほどに、世情や環境の変化への対応は、自らの行動や判断にその責任が伴います。正しく貢献を意識していくことは、自己を正しく知る最大要因が潜んでいるのかも知れません。
取締役会長
村岡 正啓
Muraoka Masahiro
同志社大学商学部卒業。
(株)大沢商会を経て、
1985年人材派遣会社創業。
1997年アソート(株)設立。
趣味:ラグビー、ゴルフ、映画、読書