会長コラムCOLUMN

このごろは麦踏みという、古くからある収穫に向けての農作業姿は、めったにみられなくなりました。一人前の成長としての黄金色の絨毯へと辿っていくために、自然界の風雪にも十分に耐えるために、あえて育ち始めた茎の腰を意識的に折ることで、より強く、太く、しっかりと土壌をとらえて逞しく伸びる青い麦畑へと形作られていくことが想像できます。

ひるがえって、私達の人生の歩みの中でも、知らず知らずの内に体験していく中での数々の失敗、成功が織りなしていきます。
「成功体験」は、必ず本人の努力が最優先されますが、それにも増して数多くの方々との協力や理解や時機的な偶然も味方として大きな力となって後押ししてくれます。
片や「失敗体験」に至るプロセスは、最終的には、これは確実に、自身のその時その場の「力」が招いたものと解釈できます。

「失敗」をひとつの次への成長への洗礼として、謙虚にそれを迎えられれば、大きな収穫といえるでしょう。将来に向かって、その人を大きく、辛抱強く鍛える場面となりうるのではないかとも思えます。また、にじみ出る失敗体験から学ぶ、人生の知恵は貴いのではないかと思っています。

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